株主の皆さま・
投資家の皆さまへ

サムコ株式会社
代表取締役会長兼社長 兼 CEO

辻 理

株主の皆様におかれましては、ますますご清栄のこととお喜び申しあげます。

当期(第37期)の事業環境と経営成績

当期、当社を取り巻く半導体等電子部品業界におきましては、スマートフォンやタブレット型端末の世界的な需要拡大を背景にした生産設備投資に加え、IoT時代を迎え、当社の関わる化合物半導体を用いた新たなモバイル機器や車載センサーなどの電子部品分野、あるいはMEMS(Micro Electro Mechanical Systems=微小電気機械素子)といった先端分野での研究開発投資が、幅広い企業で進みつつあります。一方で、中国市場の成熟化や新興国市場の減速による先行きへの懸念から、一部の企業では投資判断を先延ばしにする動きも見られました。

このような状況の下、国内市場は電子部品分野の高周波フィルター用途、MEMS用途などで販売を伸ばし、国内売上高は4,259百万円(前期比10.3%増)となりました。海外市場においても電子部品分野が牽引しましたが、全体としては勢いに欠ける結果となり、輸出販売高は1,085百万円(前期比22.0%減)となりました。

以上の結果、当事業年度における業績は、売上高が5,345百万円(前期比1.8%増)、営業利益は744百万円(前期比10.9%増)となりました。また、円高の影響による為替差損170百万円(前期は為替差益158百万円)が発生し、新株式発行による株式交付費11百万円を計上したことから、経常利益は555百万円(前期比33.0%減)、当期純利益は348百万円(前期比16.4%減)となりました。

中期経営計画

第38期からの3ヵ年中期経営計画の最終年度は設立40期という節目であります。当社は37期連続で黒字決算を続けてまいりましたが、IoT時代を迎え、今後の更なる成長を加速するため経営体制を大幅に強化いたしました。

国内事業は新社長が担い、オプト分野、電子部品、パワーデバイスの市場を中心に年率10%以上の売上増の実現を図ります。また海外事業は新副社長に就任しました川邊史が担い、現有する海外拠点を活用、海外での事業拡大により、第40期を目標に40%の海外売上高比率の実現を目指します。更に新規事業は会長が中心となり、医療、エネルギー、環境リサイクル等の新分野において当社のコア技術である薄膜技術を展開し事業領域の拡大を図ります。また、企業間の協業、アライアンスを積極的に推進します。

会長、社長、副社長、それぞれの得意分野を活かした役割分担を図ると同時に、三者の迅速な意思決定の下、既存事業で第38期は売上高5,500百万円、第39期は6,700百万円、第40期は7,700百万円という中期経営計画の目標達成を目指します。

課題

1. 金融資産の有効活用
当社は新規事業分野における積極的な展開を行うための十分な金融資産を保有しております。手元に保有する金融資産を有効に活用し、大学・研究機関との技術開発を含む各種のアライアンスやM&Aも視野に入れ、新規事業分野での積極的な事業展開を図ります。

2. 生産、販売拠点等の有効活用
当社は第37期末の総資産が100億円以上となり、国内のみならず、中国、台湾、韓国などのアジア地域及びシンガポール、マレーシアなどの東南アジアや北米やヨーロッパなどに販売拠点、サービス拠点、生産拠点、研究拠点などを保有しております。また第37期には第2生産技術棟を完成させました。経営資源の更なる有効活用を進め、売上高100億円以上を見据えた事業展開を推進します。

3. 人材の発掘及び育成
当社の成長において重要な課題の一つが人材強化にあると考えております。経営トップを中心に経営層が積極的に人材の発掘と育成に関与することで次世代経営層の育成に努め、当社の成長を支える組織と人材強化を目指します。

第38期の見通し

第38期の見通しといたしましては、重点分野での販売強化や海外市場の更なる開拓等の施策の推進により、事業計画の達成に努めてまいります。重点分野につきましては、オプトエレクトロニクス分野では、高輝度LED用途での需要の継続とLD(Laser Diode=半導体レーザー)用途での需要の拡大を見込んでおります。電子部品分野では、スマートフォンやタブレット型端末向け高周波デバイスの更なる技術の高度化に伴う設備投資需要を確実に受注へ結び付けていく計画であります。また、インクジェットプリンターヘッド、医療、ライフサイエンス、バイオ等のMEMS市場、パワーデバイスや新たなモバイル機器、車載用各種センサー、各種ロボット向けの販売を促進してまいります。海外市場につきましては、中国、台湾、韓国を中心とする東アジア地域に加え、欧州、北米、東南アジア・インドでの営業・サービス体制の充実を図っております。

今後も更なる業績の向上と業容の拡大を図り、企業価値を高めることで皆様のご期待にお応えする所存です。