ニュースリリース

2018年

2018年12月18日

汎用ICPエッチング装置を大幅モデルチェンジ
『RIE-200iPN』の販売を開始

 当社は、マイクロLEDやLD(半導体レーザ)、GaNパワーデバイスなどの化合物半導体プロセスや難エッチング材料加工、シリコンナノプロセスでの研究開発からセミ量産に対応したICP(Inductively Coupled Plasma = 誘導結合型プラズマ)エッチング装置の新製品『Model:RIE-200iPN』を開発、販売を開始します。
 当社は、LDやLED、高周波デバイスなどに応用されているワイドバンドギャップ半導体分野のリーディングカンパニーとして、国内はもとよりアジアや欧米においても同分野向けにドライエッチング装置やプラズマCVD装置、原子層堆積(ALD:Atomic Layer Deposition)装置を拡販しています。小型の研究開発用からカセット式の生産用までラインナップしており、幅広いニーズに対応しています。
 今回販売を開始するICPエッチング装置『RIE-200iPN』は、1997年に販売を開始し、数百台の納入実績を誇る『RIE-200iP』の後継機として開発しました。『RIE-200iP』の化合物半導体やシリコン、各種金属薄膜のエッチングプロセスは全て再現可能であり、コンセプトである「汎用性」、「拡張性」、「コンパクト」をさらに発展させました。ICPソースにはサムコ独自のHSTC(Hyper Symmetrical Tornado Coil)を採用することで、高周波電力の給電効率を高め、これまでの3倍の3 kWまで投入可能とし、エッチング面内均一性とバッチ間均一性も一層向上させています。また、改良型静電チャックの採用により基板温度調整機能を向上させました。さらに、排気システムを大幅に改善し(1,300 L/sec.)、大流量プロセスが可能となっています。人間工学に基づいてハードウエアを見直し、装置各部のメンテナンスも容易になるよう配慮しています。装置情報が集中するタッチパネルを大型カラー化し(幅306 mm×高さ230 mm)、ユーザーの操作性を向上しました。フットプリントは装置のスリム化により約10% 削減した1.306m²となっています。
 既に複数の大学から注文を得ており、次世代プロセスの研究開発用途での実績を積み上げ、将来的に試作、生産用途への展開を計画しています。

RIE-200iPN_1811.jpg装置外観